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文化屋雑貨店跡地と岡崎京子の漫画についての記憶

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この写真は在りし日の文化屋雑貨店。今はもうない。この写真は2014年12月に撮ったもの。

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先週、文化屋雑貨店のあった場所に行ってみたら、工事中だった。新しいお店ができるのかな。

岡崎京子の『くちびるから散弾銃』は80年代の独身女子(ここは女子!)3人組がとにかくおしゃべりをしている漫画。スタイル抜群で後先考えず服を買い、風呂なしアパートに住んでいる雑貨屋アルバイトのサカエと、かわいい服が大好きで貯金もしつつ奔放で毒舌な販売員のなっちゃんと、キャリアウーマンでしっかりしているように見えるけど一番繊細な編集者のミヤちゃん。

話の内容は音楽とかファッションとか漫画とかTV番組とか、そんなことばっかりなんだけど、3人のキャラクターがそれぞれ違った価値観というか美意識をぶつけあってできあがる世界は、まるで枕草子を鼎談化したかのようだった。あ、なんか意味不明なこと書いてるな……。

くちびるから散弾銃 (KCデラックス )
『くちびるから散弾銃』の3人組のうちのひとり、金田サカエは雑貨屋で働いているという設定で、私が思い浮かんだ雑貨屋はF.O.B COOPだった。デュラレックスのグラスや分厚い白い食器、アイアンの家具などに囲まれて働いているサカエ。ありそうである。

www.fobcoop.jp

うろおぼえだけどサカエが「文化服装学院を卒業して文化屋雑貨店で働いて文化人になるんだ!」みたいなことを言っていたので、サカエが働いている雑貨屋は文化屋雑貨店ではないのだろうと思っていた。

『くちびるから散弾銃』の後に発表された『東京ガールズブラボー』は同じ3人の高校時代を描いた作品で、宝島社の『CUTiE』に連載されていた。

東京ガールズブラボー 1~最新巻(ワンダーランドコミックス) [マーケットプレイス コミックセット]

東京ガールズブラボー (下)

パンクやテクノ、クラブで夜遊びなどのネタが多く、『くちびるから散弾銃』よりももっとサブカルチャー色が強かった。『東京ガールズブラボー』の金田サカエは、転校してきて早々に金髪モヒカンで自己紹介をする(自己紹介の前まではウィッグをかぶっていた)ような高校生なので、そのまま成長しているならば、F.O.B COOPよりも文化屋雑貨店で働いていそうなんだけどなー。

岡崎京子の漫画はほとんど持っていたけれど、大学卒業と同時に全部売ってしまった。それが大人になることだと思っていたから。今となってはそんなの関係ないって!!って言いたい。だって手元にないからこういうときにすべてうろ覚えで書くしかなくって、適当すぎる。

文化屋雑貨店は岡崎京子の漫画に出てきた「東京」につながっていたお店だった。跡地にできるのがどういうお店なのかは気になるけれど、それよりも文化屋雑貨店がもうないという事実に切なくなってしまった。